후리가나로 읽는 일본 고전
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ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
久生 十蘭의 ノンシャラン道中記(ノンシャランどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,515자 · 27화면
噂によれば、大勝ちしたら生きては帰れないともいうが、せっかく勝ったところでズドンなんてのは有難くないからね。なにしろ、命あっての物種だ」と、弱音を吹くと、タヌは、情けなそうにコン吉をみつめてから、
「君の真綿のチョッキには、金比羅様のお札が縫い込んであるそうだから、たいていの弾丸なんかとおりはしないでしょう」と、無情ないことをいう。コン吉は、なるほどとうなずいて、
「いや、それもそうだ。でもネ、三百五十万法なんていう模擬貨幣は、一体どこへしまったらいいのかね。もちろん、衣嚢なんかにははいり切れはしまい」と、いうとタヌは、
「よくまあ君はくだらないことを苦にする人ね。心配無用よ。これを御覧なさい」といって、腰掛けの下から紙包を出してその紐を解くと、そのなかから、小馬なら一匹まるのまま、尻尾も余さず入るかと思われるような、巨大なズック製の買物袋が現われた。
七、日軍肉迫すモンテ・カルロの堅塁。金鍍金とルネッサンス式の唐草と、火・風・水・土の四人に神々に護られた華麗しき賭博室。十二台の青羅紗の卓の上には、美しいニッケルの旋回盤が、『六日間自転車競走』における自転車の車輪のごとく、朝の八時から夜中の二時までやむ時もなく旋回する。