후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
久生 十蘭의 ノンシャラン道中記(ノンシャランどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,682자 · 27화면
。
幾たびかの危難ののち、ようやく『烏』の岩地にたどり着き、その頂きに登ったところで、アルプスの山々は薄い朝霧の中で明け始めた。頂きがまず桃色に染まりおいおい朱に、やがて七彩の氷暈が氷の断面一帯に拡がり始める。風が少し出て鋭い朝の歌を奏し、落石と雪崩の音が遠雷のように峯谷々に反響する。
三人は『烏』の頂きで手の込んだ朝食をすませ、山稜に沿って南へ『烏の嘴』までくだり、タッコンナの氷河を渡って、いよいよそこからグラン・ミューレの大難場、氷の絶壁へととりかかる。コン吉はこの酷薄無情な氷の璧を見あげていたが、やがて悲鳴ともろ共に、
「タヌ君、いくらなんでもこの移転荷物のままでは、この崖はのぼれない。この中にある雑品はいずれ僕が弁済することにして、とにかくここへ放棄するから悪しからず」というと、タヌはおもしろからぬ面持で、
「仕様がないわね。じゃお鍋類はいいから、マンドリンと日章旗と三鞭酒だけはぜひ持って登ってちょうだい」
さてここで、ガイヤアル=タヌ=コン吉という工合に、一本綱で三人をつなぎ、氷の中からところどころに顔を出している岩塊にとりつきながら登攀を始めた。