후리가나로 읽는 일본 고전
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ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
久生 十蘭의 ノンシャラン道中記(ノンシャランどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,682자 · 27화면
、という工合に、実物代品をもって弁済いたすという仕組でござります。リヨン市には弊社に附属する優秀なる外科整形病院がございまして、まことに手ぎわよく、原品同様に修理工作をいたしましてご返却いたす次第でございます。また、万一ご落命の節は、葬儀万般弊社が取りはからいまして、第一等の伊太利亜大理石を墓碑に撰び、お指定の墓地の通風採光よろしき個所にご埋葬申しあげるてはずになっておりまする。如何でござりましょうか。山には登るべし、保険には入るべし、という諺も昔から……」
くだくだしきルナアル保険会社の長広舌のうちに、汽車は無事に聖ジェルヴェの駅に到着。ここでP・L・Mの本線はおしまい。これから電気鉄道に乗って、モン・ブランのトバ口ともいうべき、シャモニイ・モンブランの町へたどるのである。
このあたりはもはや二千六百呎の標高。山毛欅の林の奥のお花畑には羊の群が草を喰み、空をきりひらくアルプスの紙ナイフは、白い象牙の鋩子を伸べる。光る若葉山杜鵑。
二、落ちては登る人魂の復原運動。南は嶮山重畳のモン・ブラン群と、氷河の蒼氷を溶かしては流すアルヴの清洌、北には雲母張りの衝立のように唐突に突っ立ちあがるミデイ・ブラン、グレポンの光峰群。