후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
バルザックのねまきすがた
バルザックの寝巻姿
吉行 エイスケ
吉行 エイスケ의 バルザックの寝巻姿(バルザックのねまきすがた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,606자 · 27화면
と、突然、妾の番犬が、妾が戦慄するような呻り声を出して、外部の暗に向って吠出したのです。その時妾はふと、夜陰の無花果の木の下に潜む、黒衣の人間の険悪な顔を姿見に認めて、恐ろしい悲鳴をあげました。すると、時を同じうして、寝室の扉が音もなく開いて、ロダンさんが幽霊のように部屋に現れたのです。妾は黒衣の人間がジョージ・佐野であることが解りました。燭台の青い灯に浮いた鏡の中の黒衣の人間の顔が瞬間消えて見えなくなりました。
翌日、近東行きの列車が巴里を出発する間際になって、ジョージ・佐野は死人のように、蒼ざめて一行に加わりました。佐野は始終俯むきがちで、モンテカルロに着くまで殆ど誰とも言葉を交しませんでした。汽車がニースの駅を出て国境に近づくと、一行は網棚から荷物を下して、身支度をととのえましたが、彼はまるで精神のない人間のように、身動きもしないで、俯むいたまま一点を見詰めていました。やがて妾達旅芸人の一行は、ギリシヤ女の水泳する腕にも似たモナコの町に着きました。妾は黄金の粉を溶かしたようなリグリヤ海を見つめているうちに、どうやら妾達の運命が逃げ腰でいるような気がしたのです。