후리가나로 읽는 일본 고전
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プウルのかたわらで
プウルの傍で
中島 敦의 プウルの傍で(プウルのかたわらで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,843자 · 34화면
が、友達と落合っても、金銭のない彼等には、結局、大したことのできよう筈はなかった。最上の豪遊は、カフェーにでもはいって、みんなして一本のビイルを飲むことであった。それも、年増の女給が側へ来たりすると、妙にみんなぎごちなく押黙ってしまうのであった。
水の上に軽く浮いていた彼の気持を、回想が静かに快くゆすった。彼は眼をうすくあけて真上に拡る夕方の空を見た。少年の日の青空は、今見上げる空よりも、もっと匂やかな艶がありはしなかったか? 空気の中にも、もっと、華やかな軽い匂いがあったのではなかったか? 思出したように吹いてくる風は、時々、濡れた顔を心地よく撫でて行った。三造は、旅の疲れのものうさと、帰郷の心に似た情緒との交った甘ずっぱい気持で、長々と水の上に伸びをするのであった。
中学四年生の彼は、偏執的に彼の黒猫を愛していた。彼は、彼の噛んだものを口移しに猫に与えるのであった。一週間ばかり、その黒猫が失踪した時ほど、純粋な不安と絶望とに彼が陥ったのを、彼の家人達は見たことがなかった。それは、もう老猫で、曾ては美しかった真黒な毛も、うすよごれて艶を失っていた。