후리가나로 읽는 일본 고전
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プウルのかたわらで
プウルの傍で
中島 敦의 プウルの傍で(プウルのかたわらで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,843자 · 34화면
彼はフウーッと息をはいた。生ぬるい水が耳のあたりをぴちゃぴちゃ音をたてながら、くすぐっていた。彼はじっと眼を閉じた。まだ身体がゴトゴト揺れているように感じていた。この一週間ほど、毎日汽車に揺られ続けていた其の感じが未だに残っているのであった。満洲旅行からの帰途、道を朝鮮に取った三造は八年ぶりで京城の地を踏んだ。そうして真先に、自分が四年の月日を其処で過した中学校の庭を訪れて見たのである。
一昨日の真昼、奉天駅の待合室は堪えがたく暑かった。暑い空気の中を銀蠅がうるさく飛んでいた。桃の木の下に、前髪を垂れた支那美人の立っているビラを、十四五の露西亜少年が見上げていた。彼の髪は美しい金色で半ズボンの下から見える脛がすなおに細かった。それは何かしら男色を思わせる美しさであった。そのビラに書かれてある支那文字が何を意味するかは、そのロシアの少年にも、三造にも解らなかった。ただ、その紙の一番下には大きく横文字で MUKDEN と記されていた。それだけは少年にも読めたと見えて、「ムクデン」「ムクデン」と誰にいうともなく少年は大きな声で繰返した。それから、ひょいと後を向いて、三造の視線にあうと、その独り言を咎められでもしたかのように、あわてて眼を転じた。