후리가나로 읽는 일본 고전
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プウルのかたわらで
プウルの傍で
中島 敦의 プウルの傍で(プウルのかたわらで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,843자 · 34화면
その競技のフォオムの美しさが、気まぐれな彼を惹きつけたのでもあったろう。人に笑われるのがいやさに、彼は誰にも教わろうとはしなかった。ひとりで、こっそりと自家の物干竿を持出して、人のいない頃を見すましては、近くの小学校の運動場で練習したのであった。勿論、友達にも誰にも話しはしなかった。三米近くも跳べるようになってから、みんなを驚かしてやろうと思ったのである。が、結局、竹竿の刺を掌に何度か突立てたのち、彼のポォル・ヴォオルトは二米位で止ってしまった。
その頃彼ははじめてハモニカを吹くことを覚えた。夕方になると、その金属の冷たい手触りを喜びながら、植民地の新開地じみた場末の二階の窓から、茜色の空を眺めてはハモニカを吹くのであった。彼は十七歳であった。一匹の黒猫を例外として、彼は誰をも愛さなかったし、又誰にも愛されなかったように思われる。それは中学四年の奉天旅行から少し後のことであった。
三造は彼を生んだ女を知らなかった。第一の継母は、彼の小学校の終り頃に、生れたばかりの女の児を残して死んだ。十七になったその年の春、第二の継母が彼のところに来た。はじめ三造はその女に対して、妙な不安と物珍しさとを感じていた。