후리가나로 읽는 일본 고전
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
梅崎 春生의 ボロ家の春秋(ボロやのしゅんじゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,411자 · 263화면
道端で轅につながれているときは、いつも不活溌で矮小な汲取屋の馬なのである。――それが私の眼の前を通りすぎて、庭の端で足をそろえて、急に立ちどまった。いつの間に縮んだのか、もうその時は、ふだんの大きさになっている。そこらに生えた青紫蘇を、四つの蹄が踏みしだいている。そして立ちすくんだまま、頸を不自然に前に伸ばして、おくびをするような仕草をした。
馬のすぐ前から、庭の隅にかけて、カスミ網が細長く張ってあるのだ。それを気にして、馬は脚を踏み出さない様子である。一定の間隔をおいて青竹をたて、その間にひっそりとその網はかけ渡してある。小鳥にさえも見えないほどの繊細な網目なのに、馬の眼にはそれがはっきり見えるらしい。そしてその姿勢で、馬は唇を四方に拡げて、声もなく笑い出した。と思ったら、口の中で白い太い歯がぐっと開いてカスミ網の糸目にいきなり噛みついたらしかった。もちろん私のところから、その網目はぜんぜん見えないので、そのとき馬の頸の動きと一緒に、青竹二三本が地面から弾け飛んで、ばさばさと地面に倒れかかったり、また操り人形の腕のように、ひょこひょこと踊り揺れるのが見えただけである。