후리가나로 읽는 일본 고전
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ボロやのしゅんじゅう
ボロ家の春秋
梅崎 春生
梅崎 春生의 ボロ家の春秋(ボロやのしゅんじゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,411자 · 263화면
と僕は、最初の都電の中のスリ事件から、権利金四万の間借りの件、野呂乗り込みの坐り込み、陳根頑、孫伍風のあらまし、そしてその後のいきさつを、出来得る限り正確にくわしく、めんめんと徴収員に打ち明けました。彼は時々相槌を打ったり、質問をはさんだり、コップを口に持って行ったりして、熱心に耳を傾けて呉れました。めんめんとくわしく話したものですから、相当に時間がかかって、そうですな、すっかり話し終えた時には徴収員は四杯目のコップに口をつけていたほどです。
「で、どうしたらいいもんでしょうねえ」
「そうですねえ」徴収員ももう顔全体が鼻と同じ色になっていましたが、やがてきっぱりと、「ひとつだけ有効な手段がありますよ。これ以外にはないだろうなあ」
「手段がありますか。一体どんなのです?」
「それはだねえ」と彼はコップを傾けました。「不破数馬氏が、野呂氏、あるいはその他の第三者に権利をゆずったとする。そうすれば権利は一応ゆずられた人のものになりますな。ところがです。ここに固定資産税が滞納している。そこでそれを払わない限りは、税務署はあの家を差押える権利がある。税金滞納による差押え、そして直ちに競売ですな」