일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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マダムさだやっこ

マダム貞奴

長谷川 時雨

長谷川 時雨의 マダム貞奴(マダムさだやっこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,999자 · 53화면

아오조라 문고

わたしは(ああこれだな、時折舞台が御殿のような場で楽屋の方から干魚の匂いがして来て、現実暴露というほどでもないが興味をさまさせるのは――)などと思っていた。福沢さんがお茶づけが食べたいというと、女茶碗のかわいいのへ盛って、象牙の箸をそえてもたせた。新富座の楽屋うらは河岸の方へかけて意気な住居が多いので物売りの声がよくきこえた。すると貞奴は、

「早くあの豌豆を買って頂だい、塩煎よ。」

と注文した。福沢さんがあんなものをといったが、あたしは大好きなのだからと買わせて食べながら「これは柔らかいからおいしくない」といって笑った。

そうした様子がから駄々っ子で、あの西洋にまで貞奴の名を轟かして来た人とは思われないまで他あいがなかった。飯事のように暮している新夫婦か、まだ夢のような恋をたのしんでいる情人同士のようであった。貞奴の声は柔かくあまく響いていた。

「昨日はね、痩っぽちって怒鳴られたのですよ。この間はね、福桃さん、あんなに痩せたよ――ですって……」

彼女は煙草をくゆらしながらおかしそうに笑った。そう言われないでも気がついていたが、彼女の体はほんとに痛々しいほど痩つれていた。