일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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モスクワいんしょうき

モスクワ印象記

宮本 百合子

宮本 百合子의 モスクワ印象記(モスクワいんしょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,941자 · 42화면

아오조라 문고

ロシアには、このような意味の風光は無い。モスクワでは、例えば、古風な寺院の外壁のがんに嵌めこまれた十八世紀の聖画に興味をひかれたら、彼は必ず同時にその外壁の下でひまわりの種をコップに入れて三カペイキで売っている婆さんの存在をも目に入れなければならない。聖画の古さ、婆さんが頭にかぶったきたない布、婆さんの前を突切って通行する皮外套の婦人共産党員の黒靴下の急速な運動など――互に対照する人生の断面が一目のうちにとび込んで来る。彼が若し、風景として感覚のうちにおどり込んで来るそれら人生の断片を吸収するだけの活々した生きてであるなら、同時に、そこから何か動きつつある民族的雰囲気というようなものを感得するのは、むしろ当然なことだ。

或る時、私はホテル・サボイの食堂に坐っていた。ホテル・サボイは外国旅客専門のホテルで、エレヴェーターボーイは英語で「おかけ下さい」と云い、給仕頭は白ネクタイをつけている。私の前には黒イクラとレモンをのせた鮭と酒がある。みな日本人である。半官的職業にたずさわる人々で、数年――彼等の経歴の最初のふり出しをロシアで始めたというような人もいる。