후리가나로 읽는 일본 고전
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モノグラム
モノグラム
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 モノグラム을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,034자 · 22화면
「私は今までどうしても、この組合せ文字の意味が分らなかったのです」田中が云うのですね「Sは成る程すみ子の頭字かも知れませんが、Iの方は、実家の田中にも養家の北川にも当てはまらないのですからね。ところが、今ふっと気がつくと、あなたは栗原一造とおっしゃるではありませんか、イチゾウの頭字のIでなくてなんでしょう。写真といい、組合せ文字といい、これですっかり姉の思っていたことが分りましたよ」
重ね重ねの証拠品に、私は嬉しいのか悲しいのか、妙に目の内が熱くなって来ました。そういえば、十数年以前の北川すみ子の、色々な仕草が、今となっては一々意味あり気に思い出されます。あの時あんなことを云ったのは、それでは私への謎であったのか、あの時こういう態度を示したのは、やっぱり心あってのことだったのかと、年甲斐もないと笑ってはいけません、次から次へ、甘い思出に耽るのでした。
それから、私達は殆ど終日、田中は姉の思出を、私は学生時代の昔話を、事実が遠い過去のことである丈に、少しも生々しい所はなく、又いや味でもなく、唯懐しく語り合いました。そして、別れる時に、私は田中にねだって、その懐中鏡と、すみ子の写真とを貰い受け、大切に、内ぶところに抱きしめて、家へ帰ったことでした。