후리가나로 읽는 일본 고전
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リギさんじょうのいちや
リギ山上の一夜
斎藤 茂吉
斎藤 茂吉의 リギ山上の一夜(リギさんじょうのいちや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,621자 · 14화면
それから下の方にある湖水の一部分が鉛のように見えたり、深い蒼色に見えたりしているうちに、雲が幾通りにも湧いて来て湖の方へ沈んで行った。暮色のおのずから到ったころ、窓の下を太いズボンを穿いたひとりの若者が煙管をくわえながら通るのが見えた。
そうして僕は沈黙して小一時間も山嶽を見ていただろう。妻は妻で、山嶽などは見なかった。外套を著たまま妻は両手を円卓に突いて顳のところをおさえているうちに自然と両眼を瞑っただろう。山上のこの部屋の小一時間は、二人に調和があるようでもあり、ないようでもあった。
そのうちに電気燈がともった。二人は思出したように相顧みて外套をぬぎ、幾らか儀容をただして食堂に下りて行った。食堂は大広間で立派であった。真夏の頃はこの食堂に客が一杯になるらしいが、きょうはせいぜい三組か五組しかいない。僕らは窓際の食卓に就くと、給仕は其処に電気暖炉を持って来てくれたりした。
料理は凝った旨いものを食べさせた。二人は、白葡萄酒などを飲み、しばらくぶりで静かな夕餐をしたのであった。それからサロンに行って新聞などを見、きょう立ってこの山上にのぼって来た道筋だの、明日立ってこの山をくだる旅程だのを話合った。