후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ひとつのできごと
一つの出来事
宮本 百合子
宮本 百合子의 一つの出来事(ひとつのできごと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,024자 · 23화면
晴やかな朝の日光を吸って、ホヤホヤと毛(け)ばだった荒削の板の、無表情な図々しさ。非常な淋しさと不思議な憤りに私は凝(じ)っとしていられないような気分になってしまったのである。
「そんなものをなぜ拵えなければならないの、私はほんとに厭だ、ほんとに――。どうしても拵えなければ駄目なの?」
下を向き続けて赤味の上った顔を擡げながら彼は板を持って卓子の前に来た。
「若し誰が上っても拘(かま)わないなら拵えないで好いのですよ。けれども若しそれが厭ならどうにかしなければ仕方がないでしょう」
「それはそう。だけれども厭だとはお思いなさらない? もうさっきああやって、私共が気が付いたことが分ったんだから、もう気が引けて止めはしないか知ら」
「そんな敏感なら始めからやりますまい。どんな人間だって心を持っている者は、こんなことをしたいと思うものですか、けれども考えて御覧なさい、留守の間に子供達に部屋中掻きまわされたり、好い気になって下の連中が時を拘わず勉強しているところへやって来られたとしたら、お話にもならないじゃあありませんか? そうでしょう」
それはもちろんそうである。