후리가나로 읽는 일본 고전
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いっすんぼうし
一寸法師
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 一寸法師(いっすんぼうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 96,475자 · 194화면
「三千子さんだけを折檻なすったのは、どういう訳でしょうか」
「それは公然の娘ですもの、主人はそんなことまで、几帳面に考える様なたちですの。それに、主人の愛が、どっちかといえば、不幸な小松の方へ傾いていたことも考えて見なければなりません。おてんば娘は主人の気風に合わないのですわ」
「奥さん、一寸黙ってごらんなさい」突然紋三が夫人を制した。「うしろからだれかついてくる奴があります」
話をやめて、耳をすますと、確に人の気勢がした。それが尾行者に相違ないことは、こちらが足を止めると、向うもピッタリと立止まってしまうのだ。暗をすかして見ると、すぐ側の木立の蔭に何者かが忍んでいた。
「誰です。私達に御用でもおありなんですか」
紋三が虚勢を張って大きな声を出した。
「小林さん、私ですよ」
すると、その男はノコノコ物蔭から出て、心安い調子でいうのだ。
「とうとう見つかっちゃった。O町から尾けていたんだけれども、あなた方すっかり興奮して了って、ちょっとも気がつきませんでしたね。私ですか、明智さんの御手伝いをしている平田ってものです。一二度菊水館でお見かけしたんだけれど、御存じありますまいね」