후리가나로 읽는 일본 고전
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いちねんのけい
一年の計
佐々木 邦
佐々木 邦의 一年の計(いちねんのけい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,627자 · 14화면
最後に佐原君の家を辞したのは夜の十時過ぎだった。
「停留場まで送ろうか?」
と佐原君が言ったけれど、
「いや、大丈夫だ」
と片岡君は答えた。朝の大丈夫とは大丈夫が違う。
「兎に角その角まで送ろう」
と佐原君は責任を感じて門までついて来た。
「いや、真実に大丈夫だ。明日待っているぜ。津田君も堀川君も来る。有難う」
と謝して、片岡君は歩き出した。案外足取りが確かだったので佐原君は安心して引っ込んだ。
片岡君は酒を過すと種々の芸当を演じる。
「もし/\、彼処の停留場までは未だ余程ありますか?」
と少時の後、酔歩蹣跚として通行人に訊いたのはその序曲だった。
「停留場は彼方ですよ。此方へお出になると遠くなるばかりです」
とその人が笑いながら教えてくれた。
「遠いのは苦にならない」
「でも此方には停留場はありませんよ」
「なくても宜い。一緒に参りましょう」
と片岡君は追い縋った。
「駄目ですよ。遠くなるばかりですよ」
と親切な人は片岡君を捉まえて、停留場の方へ振り向けて小突いてくれた。
「野郎! 覚えていろよ!」
と片岡君は憤ったけれど、
「遠いのは苦にならないが、道の駄々っ広いのに弱る」