후리가나로 읽는 일본 고전
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いっぽんのはな
一本の花
宮本 百合子
宮本 百合子의 一本の花(いっぽんのはな)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 26,709자 · 55화면
そうしちゃ、飼犬に手を咬まれているんだけれど」
諸戸は弱気で、どこか器のゆったりしたところがあり、相原は表面豪放そうで、内心は鼠の歯のように小さくて強い利己主義者であった。相原を食客に置いた時分から、十年近く、そういう気質の違いや、共通の利害が諸戸にとって微妙な心理的魅力であると見え、少なくとも表面、相原は不思議な感化を諸戸に持っているのであった。
彼等はトランプをしたり、朝子が最近買ったフランスの画集を観たりして、十一時近く帰った。玄関へ送って出ながら、朝子は冗談にまぎらして云った。
「まあ、なるたけお家騒動へは嘴を入れないことね。私共の時代の仕事じゃないわ」
六
朝子が、買物に出ようとして玄関に立っていた。日曜であった。そこへ大平が来た。
「――出かけるんですか」
彼は洋杖をついたまま、薄すり緑がかって黄色いセルを着た朝子の姿を見上げた。
「一人?――もう一本は?」
幸子と自分のことを、朝子は神酒徳利と綽名していた。
「本とお話中でございます。――でも直ぐかえりますから、どうぞ……お幸さん道楽の方らしいから大丈夫よ」
朝子は草履をはき、三和土へ下りて、