일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちまいのきっぷ

一枚の切符

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 一枚の切符(いちまいのきっぷ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,503자 · 27화면

아오조라 문고

訳さ。で、検死が始まる。警察医らしい男が傷口を検査する。一通り済むと直ぐに死体は博士邸へ担込まれて了う。傍観者の眼には、極めて簡単に、事は落着した様であった。

僕の見たのはこれ丈けだ。あとは新聞記事を綜合して、それに僕の想像を加えての話だから、その積りで聞いてくれ給え。さて警察医の観察によると、死因は無論轢死であって、右の太腿を根許から切断されたのによるというのだ。そして、事茲に至った理由はというと、それを説明して呉れる所の、実に有力な手懸りが、死人の懐中から出て来た。それは夫人が夫博士に宛てた一通の書置であって中の文句は、永年の肺病で、自分も苦しみ、周囲にも迷惑を掛けていることが、最早や耐えられなくなったから、茲に覚悟の自殺をとげる。ザッとマアこういう意味だったのだ。実にありふれた事件だ。若し、ここに一人の名探偵が現れなかったなら、お話はそれでお仕舞で、博士夫人の厭世自殺とか何とか、三面記事の隅っこに小さい記事を留めるに過ぎなかったが、その名探偵のお蔭で、我々もすばらしい話題が出来たというものだ。

それは黒田清太郎という、新聞でも盛んに賛美して居った所の刑事巡査だが、これが奇特な男で、日頃探偵小説の一冊も読んでいようという奴さ。