후리가나로 읽는 일본 고전
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 三浦老人昔話(みうらろうじんむかしばなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,637자 · 224화면
勿論小さい雷ならば構わないでしょうが、少し強い雷が鳴り出すと、屋敷の侍が早駕籠に乗ってよし原へ駈けつけて、お見舞の菓子折か何かをうや/\しく花魁に献上するというわけです。いかに主命でも、兎もかくも一人の武士が花魁のところへ雷見舞にゆくと云うのですから、重々難儀の役廻りで、相当の年配のものは御免を蒙って引き下りますから、この役目はいつも若侍がうけたまわることになっていました。
ところで、その年の夏は先ず無事に済んでいたのですが、どういう陽気の加減か、その年は十月の末に颶風のような風がふき出して、石ころのような大きい雹が雨まじりに降る。それと一緒にひどい雷が一時あまりも鳴りひゞいたので、江戸中の者もびっくりしました。この屋敷でもおどろきました。もう大丈夫と油断していると、この大雷が不意に鳴り出したのです。殊に時ならぬ雷というのですから、猶さらお見舞を怠ってはならぬと、殿さまの御指図を待つまでもなく、屋敷からは倉田大次郎という若侍を走らせて、諸越花魁の御機嫌を伺わせることにしました。
大次郎はすぐに支度をして、さすがに裃は着ませんけれども、紋付の羽織袴というこしらえで、干菓子の大きい折をさゝげて、駕籠をよし原へ飛ばさせました。