후리가나로 읽는 일본 고전
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 三浦老人昔話(みうらろうじんむかしばなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,637자 · 224화면
なにしろ、あの辺のことでございますし、御下屋敷の方は御手入れも自然怠り勝になって居りますので、お庭には秋草が沢山にしげっていて、芒の白い花がゆう闇のなかに仄かに揺れていたのが、今でもわたくしの眼に残っております。
「町や。」と、奥様はわたくしの名をお呼びになりました。「朝はどうしています。」
「わたくしと入れ替って、お風呂を頂いて居ります。」
奥様はだまって首肯いていらっしゃいましたが、やがて低い声で、こう仰しゃいました。
「町や、お前は浅草に知合いの者が多かろう。踊の師匠も識っていますね。」
「はい、存じて居ります。」
わたくしは花川戸の坂東小翫という踊の師匠に七年ほども通いまして、それを云い立てに御奉公にあがったくらいでございますから、勿論その師匠をよく存じて居ります。師匠はもう四十二三の女で、弟子も相当にございました。その弟子のうちに市川照之助という若い役者のあることを、わたくしから奥様にお話し申上げたこともございました。奥様は今夜それを不意に仰せ出されまして、お前はその照之助を識っているかと云うお訊ねでございましたが、実のところ、わたくしはその照之助をよく識らないのでございます。