일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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みうらろうじんむかしばなし

三浦老人昔話

岡本 綺堂

岡本 綺堂의 三浦老人昔話(みうらろうじんむかしばなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 113,637자 · 224화면

아오조라 문고

「お金の奴め、とう/\あの侍と駈落をきめやあがった。」

近所ではその噂で持切っていました。なにしろ神明で評判者の矢飛白が不意に消えてなくなったのですから、やれ駈落だの心中だのと、それからそれへと尾鰭をつけて色々のことを云いふらす者もあります。とりわけて心配したのは矢場の主人で、呼び物のお金がいなくなっては早速に商売に障るので、心あたりをそれ/″\に詮議しましたが何うも判らない。勿論その若侍もそれぎり姿をみせない。それから考えると、どうしてもその若侍がお金をさそい出したものと思われるのも無理はありません。

それから一月あまりも過ぎて、三月はじめの暖かい晩のことです。彼の若侍がふらりと遣って来て、神明の境内をひやかして歩いて、お金の矢場の前に立ったのを、地廻り連が見つけたので承知しません。殊にそのなかには二三人のごろつきもまじっていたから、猶たまりません。

「ひとの店の女を連れ出せば拐引だ。二本指でも何でも容赦が出来るものか。」

こんなことを云って嗾かけるから、いよ/\騒ぎは大きくなります。大勢は侍を取り囲んで、お金の店のなかへ引摺り込みました。侍はおとなしい人でしたが、町人の手籠め同様に逢っては、これも黙ってはいません。