후리가나로 읽는 일본 고전
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アリゾナのめとら
世界怪奇実話II
牧 逸馬
牧 逸馬의 世界怪奇実話II(アリゾナのめとら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 45,877자 · 91화면
秋の半ばだが、十月といえば、丁度亜米利加の詩ごころをそそる「土人の夏」――所謂日本の小春日で、ぽかぽかと暖い日が続き、陽気を違えて花が咲き出したりする。妙に生暖いのである。閉め切った汽車の温気で、肉類は腐り易い。で、悪臭のする荷物が着くと、必ず駅員が立ち会って、その面前で受取人に開かせた上、異状無しと見て引き取らせることになっているのだ。で、今日もそこまでは進んだのだが、脛に傷有つ二人は、鍵を忘れたと称して逃げ去ったわけで、それに、警察への届出の比較的遅れた理由の一つは、駅のほうでは、二人は後刻必ず再び受取りに来るものと、信じて疑わなかったからでもあった。
それに、チッキ主任ブルッカアは、何うもあの青年の顔に見覚えがあるようだと言う。去年の降誕祭の前後に、何処だったか、この羅府の店で働いていたのを見掛けたことがあるような気がする――。
「ジョウジ・ブルッカアは、もう退けて家へ帰っていますが、何でしたら、そちらへ御案内致しましょう」
というアンダスンの言葉に、S・Pの探査員ヴァン・ドュ・マアクとトレス刑事が、其の場から直ぐブルッカアの家を訪れた。が、ブルッカアの言は、要するにそれ丈けの事で、いま顔を見れば、無論覚えているが、名前などは知らないというのだ。