일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぼしぞう

久生十蘭短篇選

久生 十蘭

久生 十蘭의 久生十蘭短篇選(ぼしぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 48,344자 · 96화면

아오조라 문고

葛木を泰文の邸から出したのは、いわれるように公子の才覚だったとすれば、公子が進んで後添いにきたという意外な行動も、いくぶん説明がつくのである。

そういった状況のうちに、この物語の本筋の事件の起きた治承元年になり、花世は十五、光麻呂は十一の春を迎えた。花世と光麻呂は、母親の面ざしをそのままに受けついだよく似た姉弟で、光麻呂が下げ髪にしているときなどは、姉とそっくりだった。花世の美容については、「かたちたぐひなく美しう御座まして、後のために似せ絵などとどめおかましう思ひける」とか「カカル美容(ミメ)ナシ」といったような記述が残っている。薄命な花世の身のすえに同情するあまり、いくぶんの誇張もあるのだろうが、光実の肖像画で見る美しさくらいのことはたしかにあったのにちがいない。

泰文は権勢にかけてぎとられた一千貫のうらみが忘れられず、大酒を飲んではひとりで激発していたが、日に日にたちまさってくる花世の美しさを見ると、後から追いかけられるような気がしてまた落着かなくなった。その後、いろいろと思いあわせ、葛木を家から出したのは公子の仕業ではなかったかと疑いかけていたが、それはそれとして、花世の美しさはなんとしても物騒である。