후리가나로 읽는 일본 고전
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くたにのさら
九谷の皿
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 九谷の皿(くたにのさら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,122자 · 3화면
鉄斎だって、六十歳以後の絵がよいのであるから、今からでもおそくはない。熱心の度がちがうし、それに天分もあるらしい。めきめき上手になって、亡くなられた安井曾太郎さんだの、矢代幸雄先生だのにほめられている。ほんとに画描きになるかもしれない。
私の方は、どうもはかばかしくない。物理学が邪魔をしているのだろうと、自分では解釈している。花だの、野菜だの、生きているものは、どうも造花か、模型みたいになってしまう。
それで硝子器だの、陶器だのという堅いものを、主として描くことにしている。これは克明にさえ描けばよいので、楽である。九谷の絵ざらなど、たいへん複雑なようであるが、根気よくあの密画のまねをしていると、ちょっと見には、如何にも九谷らしくなる。
娘は自分でも絵を描いているので、おやじの絵の天分は、すぐわかるらしい。「パパはそれに限る。墨絵のダッチスクールの開祖になったらいいわ」と、慰めてくれている。
細君の方は、もっと実利的である。「子供のころに、一毫さんのところに預けられていたのがよかったのよ。紙に描くのはつまらないから、サラにお描きなさい。九谷工になれるわよ」