일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちちとみつのながれるち

乳と蜜の流れる地

笠 信太郎

笠 信太郎의 乳と蜜の流れる地(ちちとみつのながれるち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,472자 · 7화면

아오조라 문고

さんさんと降りそそぐ陽の下には牧草が勢よく伸びている。大きな乳牛の背をさすりながら、こころよい陽光を浴びて立っていると、牛の心臓の鼓動が、音だとも振動だともつかぬが、ズシン、ズシン、ズシン……とリズムを打って私の手を通じて聞えてくる。そのリズムはまるで、この大地の力が、草を食む牛のからだを通して、地殻の中から脈打っているというふうに思えるのである。むろん大地が牛を生んだのに相違ない。そこで、その大地の鼓動を牛がそのまま伝えていても不思議はなさそうだ。これまた錯覚的な妄想ではあろうけれども、この大きな牛の横に立ちつづけて、牛の体温と心臓の鼓動をわが手に感じていると、それが実感的にくるのである。

それから後、“ゾンネンベルグ”のヴェランダから見る山裾のなだらかなアルプは、私にはこれまでと少しちがった感覚を送ってくるようになってきた。それはもうただの風景だけではなく、あの緑は私に新鮮な食慾をまじえて、この風景を送っているようであった。そうだ、あのアルプの草原で草を食む牛、その草から出てきた乳、乳から出てくるバターやチーズ……

「乳と蜜の流れる地」という言葉は、聖書のなかのいかにも美しい言葉の一つだが、緑の草原の上をゆるやかに乳が流れているといったこのうまい表現は、この草原から連想されるほかならぬ食慾を、もう一度