후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたつのじょぶん
二つの
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 二つの(ふたつのじょぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,903자 · 236화면
驚いたのは当人ばかりではない。其時余の顔に全く血の気が無くなつたのを見て、一層気を落したと此れはあとで話した。」
これは明治三十三年の暮のことである。この時先生は二十三歳で、まだ理科大学物理学科の二年生であった。土佐高知の旧家の一人息子として育った先生は、当時の習慣もあり、また父君の特別な意向もあって、非常に早く結婚されていた。熊本の第五高等学校へ入学された翌年、二十歳の時に、この夏子夫人と結婚されたのである。奥さんは多分十五歳くらいであった。
先生はこの奥さんを深く愛して居られたので、心配も一通りではなかった。それに女中は、肺病ときくと暇をとってしまった。『不如帰』の時代であるから、珍しいことではない。しかし幸いにして、美代という心掛のよい女中が来てくれた。
「仕合せと此れが気立のやさしい正直もので、尤も少しぼんやりして居て、狸は人に化けるものだといふやうな事を信じて居たが、兎に角忠実に病人の看護もし、叱られても腹も立てず、そして時にしくじりもやつた。手水鉢を座敷の真中で取落して洪水を起したり、火燵のお下りを入れて寝て蒲団から畳まで径一尺程の焼穴をこしらへた事もあつた。