후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたつのじょぶん
二つの
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 二つの(ふたつのじょぶん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 115,903자 · 236화면
数日来非常に病状悪敷、毎日父上より通報ありしが最早危険はなき由」と書きつけてある。毎日の父上よりの通報に、心を痛められている先生の姿が、空白の日記帖の中にありありと見えるようである。日記は再び始まり、田丸節郎氏へ「約束のバイオリン曲譜を持」って行ったり、「高等学校へ寄りピアノ」を弾いたり、「三河島迄散策」したりして居られる。しかし三日ばかりして、又空白が九日ばかりつづく。そして十一月十五日の記事には「理科大学懇親会」という簡単な一行の次に、「夏夜十時死去」と鉛筆の追記がある。この日記帖は当用日記であって、上段に毎日格言が印刷されている。たまたまこの日の言葉は、「死後も尚貴きは徳行のみ」というのである。その言葉の下には、先生の手による波線が施されて残っている。
翌十一月十六日「午前四時夏危篤の報あり。次で六時絶息の報あり 十二時新橋発急行。坂井両上送り来る。昨夜会より帰りて床に就かんとする頃、胸さわぎ一しきりしたるが恰も夏の臨終の刻なりしと思合はされたり。此朝第二の電報の未だ来ぬ前、暁の鴉夥しく屋根に鳴き騒ぎたり」。十九日埋葬をすませて、一週間で又東京へ帰って来られた。