후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたつのにわ
二つの庭
宮本 百合子
宮本 百合子의 二つの庭(ふたつのにわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,492자 · 389화면
それは、伸子にちゃんと理解されない部分があったし、理解される部分にたいしては、そのビイドロの破片のように鋭くひらめく知性を、例によって懐疑した。
そのようにして、佐保子の画帖に河童図の描かれたのは二た夏ばかり昔のことであった。伸子は、自分がさしずにまかせて、いとどしく、という文章を書きうつさなければならなかったその宵の切ない心持を思い出すよりもしばしば、そして、その度に考えこむ気分に誘われながら、相川良之介が、あんなにむきに、人目から画帖をかくして、描いていた姿を思いおこした。人々の視線の下に一筆一筆をさらして描くようなことをしなかったのは、いかにも相川良之介らしく思われた。それから、自分の描くものは、どれ一つにしろ最上の出来栄えであろうと欲する心持も。伸子は、何かの文章で相川良之介が、僕はあらゆる天才にならわんとするものなり、といっていたのを思った。画帖を人目からかくし、あんなに本気で一つの河童図をかいていた相川良之介の様子は、伸子にかえってそのひとのうちにある一途な、わき目をふらない気持を感じさせた。それは、伸子に好感をもたせるものであった。