후리가나로 읽는 일본 고전
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ふたつのにわ
二つの庭
宮本 百合子
宮本 百合子의 二つの庭(ふたつのにわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,492자 · 389화면
だが、青年の保に対して、越智はどう作用しているのだろう。伸子は、その疑いをつきつめてゆくと、せっぱつめられる苦しい気がした。越智という人物が保の家庭教師に選ばれたことは、一つの間違いであったように思えた。越智のアカデミックによそおわれた深刻ぶりは、保の生れつきを青年期の憂悶から解放し、引き出さないで、かえって青年同士のてらいと覇気と成長力とがまじりあった旺盛な議論を、議論のための議論として保にきらわせるような妙な逆の形で観念の道へ引きこんでしまったのでないだろうか。
伸子は保に対する心痛と自分の非力さを思って、涙ぐんだ。伸子も伸子なりに、力の限り生き、育たなければならなかった。保のために選ばれる家庭教師について考えてやるゆとりはなかった。佃との生活がもってゆけない苦闘で、あぶられるような日々を送っていたとき、中学四年生の保の家庭教師について考えてやれなかった。越智圭一は、大学の助手で、佐々と同郷のある博士の研究室から、佐々の家庭に推薦されたのであった。
伸子は、保のからだを自分のこころの力でおすような思いでいった。
「保さん、和一郎さんとあなたとは、まるで性格がちがうんだし、私だってずいぶんちがうわ。