일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

壺井 栄의 二十四の瞳(にじゅうしのひとみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N3. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N3 · 중급 · 신자체·신가나 · 113,429자 · 227화면

아오조라 문고

しかもこの幼い者の考えおよばぬところに、歴史はつくられていたのだ。四年まえ、岬の村の分教場へ入学したその少しまえの三月十五日、その翌年彼らが二年生に進学したばかりの四月十六日、人間の解放を叫び、日本の改革を考える新らしい思想に政府の圧迫が加えられ、同じ日本のたくさんの人びとが牢獄に封じこめられた。そんなことを、岬の子どもらはだれも知らない。ただ彼らの頭にこびりついているのは、不況ということだけであった。それが世界につながるものとはしらず、ただだれのせいでもなく世の中が不景気になり、けんやくしなければならぬ、ということだけがはっきりわかっていた。その不景気の中で東北や北海道の飢饉を知り、ひとり一銭ずつの寄付金を学校へもっていった。そうした中で満州事変、上海事変はつづいておこり、幾人かの兵隊が岬からもおくり出された。

そういうはげしい動きのなかで、幼い子どもらは麦めしをたべて、いきいきと育った。前途に何が待ちかまえているかをしらず、ただ成長することがうれしかった。

五年生になっても、はやりの運動靴を買ってもらえないことを、人間の力ではなんともできぬ不況のせいとあきらめて、昔ながらのわらぞうりに満足し、それが新らしいことで彼らの気持はうきうきした。