후리가나로 읽는 일본 고전
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にせんどうか
二銭銅貨
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 二銭銅貨(にせんどうか)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,143자 · 34화면
随分寝坊の私は、十時頃でもあったろうか、眼を醒して見ると、枕頭に妙なものが立っているのに驚かされた。というのは、そこには、縞の着物に角帯を締めて、紺の前垂れをつけた一人の商人風の男が、一寸した風呂敷包を背負って立っていたのである。
「なにを妙な顔をしているんだ。俺だよ」
驚いたことには、その男が、松村武の声を以て、こういったのである。よくよく見ると、それは如何にも松村に相違ないのだが、服装がまるで変っていたので、私は暫くの間、何が何だか、訳がわからなかったのである。
「どうしたんだ。風呂敷包なんか背負って。それに、そのなりはなんだ。俺はどこの番頭さんかと思った」
「シッ、シッ、大きな声だなあ」松村は両手で抑えつける様な恰好をして、囁く様な小声で、「大変なお土産を持って来たよ」
というのである。
「君はこんなに早く、どっかへ行って来たのかい」
私も、彼の変な挙動につられて、思わず声を低くして聞いた。すると、松村は、抑えつけても抑えつけても、溢れて来る様な、ニタニタ笑いを顔一杯に漲らせながら、彼の口を私の耳の側まで持って来て、前よりは一層低い、あるかなきかの声で、こういったのである。