후리가나로 읽는 일본 고전
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ごべんのつばき
五瓣の椿
山本 周五郎
山本 周五郎의 五瓣の椿(ごべんのつばき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 149,721자 · 296화면
「精を出すね、もう暗いじゃないか」
「正月に休みたいからね」と千之助は答えた、「――もうしまったのか」
「うん、おちつかなくってね」岡田は眼を細くした、「だらしのない話だが、この時刻になるといけないんだ、どうなだめてもそわそわしちゃって、なんにも手が付かなくなってくるんだ」
「おれのせいじゃないさ、頼むから邪魔をしないでくれ、今日は師走の二十七日だぜ」
「話ぐらい聞いてくれてもいいだろう、じつはちょっと相談があるんだ」
千之助は手をあげて制した、「あ、あ、それはだめだ、あの女のことだけはおれに話さないでくれ、おれには別れろと云うほかに意見はないんだから」
「友情のない男だな」
「ああ、この事については爪の先ほどの友情もないね」千之助は机に向かって筆を取った、「ほかに用がなかったらいってもらおう」
「青木はあの女を誤解しているんだ」と云って岡田は立ちあがった、「いちど会ってゆっくり話してくれれば、おれの女房として立派に値打のあることがわかるんだがな」
「それも幾たびか聞いたせりふだ」と書類を繰りながら千之助が云った、「おまえの惚れる女はみんな待の女房として立派な値打がある、それが五十日も経たないうちにすべたのおかめのおひきずりに変ってしまう、おい、子供だって同じ落し穴へは落ちないもんだぜ」