후리가나로 읽는 일본 고전
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ごかいのまど
五階の窓
国枝 史郎
国枝 史郎의 五階の窓(ごかいのまど)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,651자 · 16화면
で、あの場所を選んだのさ。人通りがあって、薄暗くて、レントゲンの音がごーごー聞こえる。あそこでこそこそ話していればまずめったには怪しまれないよ。安心して話しているに相違ない。そこをこっちで利用するのさ。ね、部屋の戸が開いているだろう。あそこで二、三人の患者がもの珍しそうに覗き込んでいる。そこで、ぼくたちもあそこへ行き、レントゲンを見ているような様子をして立ち聞きしたら感づかれはしないよ」
そこで、二人はそのとおりにした。ちょうど部屋の前へ立ったときである。
「いらっしゃったわ、職長さんが」
こういう艶子の声がした。
丸い赭顔で黒い髯、職長の名にふさわしい一人の男が廊下の向こうから、三人のほうへ歩いてきた。
「やあ。いらっしゃい、桝本さん」
こう言ったのは将校マントの男だ。
「やあ」
と言うと、その男は腰かけへのっそりと腰かけた。
「おい」
と、山本が囁いた。
「西村工場の工員長、桝本順吉っていうやつらしいね」
「うん」
と、長谷川は囁き返した。
「あの四人、ぐるとみえる」
「目で見るなよ、耳だけで聞こう」
二人は熱心に聞き耳を立てた。だが、はっきりとは聞こえない。