후리가나로 읽는 일본 고전
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じんめんそうものがたり
人面瘡物語
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 人面瘡物語(じんめんそうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,114자 · 10화면
二人の家臣は八郎のさきに立って往った。入口のかかりと違って、内は広い青畳を敷いた室で、壁際には、刀、槍、弓の類を架け並べてあった。室の中には三人五人と云ったように、数多の人が坐って八郎の通るのを見ていた。
広い室を三間ばかり通りぬけたところで竹縁のついた縁側へ出た。木立の寂のある庭があって其の前に離屋になった小さな草葺の簷が見えた。其処には遣水があってそれが木立の間から出て飛石を横切り、そして、また木立の中に隠れていた。家臣は庭へおりて庭下駄を穿いた。
「どうか此方へ」
八郎も続いて庭下駄を穿いて飛石を伝って往った。陽が落ちて寒い風が吹いていた。家臣は離屋の縁側に近づくと小腰を屈めるようにした。
「申しあげます、御待ち兼ねの御客様が御見えになりましてございます」
障子の内に咳く声がした。
「此方へおとおし申してくれ」
家臣は縁側に躪りあがって障子を左右に開けた。茶座敷風にした狭い室の中に、痩せた色の青黄ろい頭髪を長く延ばした男が、炬燵のようなものに倚りかかっていた。年比は五十前後であろう。八郎は一眼見てこれが得体の知れない病気に罹っている武士の病人だなと思った。