후리가나로 읽는 일본 고전
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いせのまき
伊勢之巻
泉 鏡花
泉 鏡花의 伊勢之巻(いせのまき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,617자 · 35화면
それにお見受け申しました処、そうやって御酒もお食りなさりませず、滅多に箸をお着けなさりません。何ぞ御都合がおありなさりまして、私どもにお休み遊ばします。時刻が経ちまするので、ただ居てはと思召して、婆々に御馳走にあなた様、いろいろなものをお取り下さりますように存じます、ほほほほほ。」
笑とともに煙を吹き、
「いいえ、お一人のお客様には難有過ぎましたほど儲かりましてございまする。大抵のお宿銭ぐらい頂戴をいたします勘定でござりますから、私どもにもう一室、別座敷でもござりますなら、お宿を差上げたい位に、はい、もし、存じまするが、旦那様。」
婆々は框に腰を下して、前垂に煙草の箱、煙管を長く膝にしながら、今こう謂われて、急に思い出したように、箸の尖を動かして、赤福の赤きを顧みず、煮染の皿の黒い蒲鉾を挟んだ、客と差向いに、背屈みして、
「旦那様、決してあなた、勿体ない、お急立て申しますわけではないのでござりますが、もし、お宿はお極り遊ばしていらっしゃいますかい。」
客はものいわず。
「一旦どこぞにお宿をお取りの上に、お遊びにお出掛けなさりましたのでござりますか。」
「何、山田の停車場から、直ぐに、右内宮道とある方へ入って来たんだ。