후리가나로 읽는 일본 고전
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のぶこ
伸子
宮本 百合子
宮本 百合子의 伸子(のぶこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 232,543자 · 466화면
最近故国から来た某文学博士を中心として打ちとけた集りをするという案内を貰っていたのだが、伸子は一向好奇心が起らなかった。彼女自身も紐育には新来の旅客であった。彼女は、午後独りで勝手の不確かな下街に買物に出かけ、神経を疲らせて帰った。夜まで行儀を守って人なかにいなければならないのは、彼女に少しうんざりなのであった。けれども健康で活気がある佐々は、伸子の引っ込み思案を多くの場合うけつけなかった。彼は、六十歳に近い老人と思われない活溌さで、いつも伸子を引き廻した。それには、自分が滞留しているうちに、地理も覚えさせ、交友もこしらえて置いてやろうという心遣いが潜んでいるのは明らかであった。彼は会社の用事で、僅か三箇月ばかり、この都市に来た。彼が帰ってしまえば伸子は独りでいのこる予定であった。彼女は旅行の間、大抵いやでも父が行く処へはついて歩いた。市役所から、ある大銀行の金網の裡で、人間が金貨の山に埋まり血の気のない指で金勘定をしている、空気の流通のわるい暑い部屋の中まで。土地不案内な、これという定った目的ももたない伸子は、また、そうでもしなければ一日が永く、捨てられた石のように退屈したに違いない。