일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

えせものがたり

似而非物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 似而非物語(えせものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 31,817자 · 64화면

아오조라 문고

杢助はだらけた調子で云った。

「その人も云ってただ、おら世の中に飽きはてた、人間どもの俗悪さにあいそが尽きた、おら名も要らねえし金も要らねえ、出世もしたかあねえ、こうやって名もねえ人間になって、無一物で、誰にも知れねえように巷を放浪して、そうしてどこかでおっ死ぬが望みだってよ」

「それは殊勝なことを聞くものだ」

「その人はそう云ってただよ」

杢助は無関心に云った。

「そう云ってただが、宿の表には自分の名を書いた大きな看板を出して置いただ、天下の豪傑荒川熊蔵の宿所ってよ」

「ほう、荒川熊蔵とな」

「それから酔っぱらうといつも喚きたてるだ、うぬらこの虫けらども、天下の豪傑を知らねえっつうか、荒川熊蔵を知らねえだか、この人間の屑の下司野郎めら、おら荒川熊蔵だぞう、ってよ」

こう云って欠伸をした。

「それでその人のことを知らねえ者はなかったし、みんな怖ろしがって震えてただよ、ほんにみんな震えていたっけだよ」

飯篠老人は不愉快そうな顔をした。

「そんな人間とわしを同じに思ってもらっては困る、わしはそんな人間ではない」

老人は云った。

「痩せたりといえども飯篠長威斎、山城守直家はそんな人間ではない、わしは慥かに名利を捨てて来たし、現にこのとおり山中に隠棲し、その方などと閑談を楽しんでおる、誰が見ても無慾恬淡な老農夫ではないか」