일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

えせものがたり

似而非物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 似而非物語(えせものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 31,817자 · 64화면

아오조라 문고

谷川へおりてゆくこともあった。川の中の大岩の上へあがって、腹這いになって、流れる水や魚の泳ぐのを眺めている。ぼんやりといつまでも眺めている、いつまでも動かない。見ようによっては、なにか仔細がありそうに思える。

いつか弥市がそれを見た。弥市はこの村へまぎれ込んで来た孤児で、黒門の家の納屋を与えられ、村の家々の走り使いをしている少年だった。

――ぬしゃそこでなにしてるだね。

弥市は好奇心に駆られ、流れの側へ寄って来てそうきいた。杢助は身動きもしなかった。弥市はもういちどきいた。すると杢助はこっちを見もせずに答えた。

――見てるだよ。

弥市はうさん臭そうに、もっと近くへいって川の中を覗いてみた。水が流れていたし、水の中では藻草が揺れていた。藻草のない処には流れに研がれたまるい石ころが見えた。ときどき小さな魚がすばしこく走ったが、そのほかにこれと思わしい物はなにもなかった。そこでまた弥市がきいた。

――いってえなに見てるだえ。

杢助はじっとしていた。顎を支えた片方の手の、拇指だけが、思いだしたように拍子をとって動いた。それからやや暫くして、もう忘れたじぶんになってこう答えた。