후리가나로 읽는 일본 고전
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ほくろてんのう
保久呂天皇
坂口 安吾의 保久呂天皇(ほくろてんのう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,034자 · 27화면
家族はそれだけだ。女房は死んだ。息子は戦死した。娘はヨメ入りした。登志とてもすでに不要の存在であるが、かなり働き者であるし、神棚の下の張り番もあるので、飼い殺しの気持に傾いていた。しかし、時々迷うのだ。お菊が大きくなる。畑や炊事の手助けが一人前にできる年頃になれば、登志は無用だ。お菊にムコをとれば、なおのこと無用だ。
保久呂湯の泊り客に盗難があったことは以前はあった話であるが、この部落の民家へ泥棒がはいったことは近年ついぞ聞いたことがなかった。しかし泥棒は存在する。この部落の誰一人安心できない。東京のスリと同じことだ。彼は剣客と同じぐらい常住坐臥ユダンしたことはなかったのである。しかし、まさか七ツの子供が彼をおびやかすとは思ってもみなかった。七ツの子供の言葉の背後に控える厳たる暗黒世界の実在が彼の脳天をうったのである。
彼が「鉢の木」を唸らずに保久呂湯の戻り道を急いだのはメッタにないことだった。だが、南無三! 実に奇妙な予言であり、また暗合であった。登志は神棚の下に坐っていたが、シマの財布はなくなっていたのだ。彼は登志の首をしめた。それからともども探したが見当らない。