일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いだいなるゆめ

偉大なる夢

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 偉大なる夢(いだいなるゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,988자 · 234화면

아오조라 문고

それに、持病の下半身の小児麻痺が、再び悪化しはじめていた。以前のように車椅子のご厄介になるほどではないが、長い距離を歩く時は、人杖にすがらなければ、転倒のおそれがあった。従来彼はそれを明るい気分で征服し来ったのであるが、今では、時折妙な気持に襲われることがあった。腰から下に全く力がないというこの肉体上の欠陥が、知らず識らずの内に彼の精神をも不具にしているのではないかという、通り魔のようなゾッとする不安である。

彼は大きな椅子の凭れに埋まったまま、両肘を張り、両の握り拳の背を目にあてて、黒ずみ弛んだ瞼を、ゴシゴシとこすった。これは彼の手癖にすぎないのだが、全体の姿勢がぐったりと窶れているので、大統領が子供のように泣き出したのではないかと見誤れるのであった。

彼の脳髄の整理棚は、あらゆる重要な書類ではち切れそうになっていた。その内から比較的重要でない書類を抽き出して、破り捨て忘れ去ることが彼の最も大きな仕事の一つとなっていた。でなければ、更に重要な新らしい書類の入れ場所がないからである。

整理棚の中には、赤紙の目印をつけた書類が幾つかあった。これは彼の脳髄に焼きついたようになって忘れるに忘れられず、異常な圧迫感をもって彼を苦しめている国内国外の諸事実であるが、その中でも「ニッポン」