후리가나로 읽는 일본 고전
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いだいなるゆめ
偉大なる夢
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 偉大なる夢(いだいなるゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,988자 · 234화면
耳をすますと、やはりコトコトと異様な音が聞えて来る。
「誰だッ、そこにいるのは」
新一が大声に呶鳴って見たが、聞えたのか聞えぬのか、中からは何の答えもなく、同じ物音がつづいている。しかも、その音がだんだん強くなって来るのだ。
新一は持って来た金挺を観音開きの合せ目に入れて、扉をこじあけようとしたが、厚い唐木の頑丈な箪笥だから、なかなか思うようには行かぬ。
「お貸しなさい。自分がやって見ましょう」
もどかしく思ったのか、憲兵は新一から金挺を受取って、扉の前に立った。
「何が飛び出して来るか分りません。用心して下さい」
憲兵は二人に注意を与えておいて、巧みに金挺を使い、苦もなく扉の錠前の部分をこじあけた。扉は自由になった。だが、中からは飛び出して来る様子もない。
憲兵は扉をソッと開いて行った。開くにつれて電燈の光が流れ込む。その光に照らし出されたものは、手足を縛られ、猿轡をはめられた小柄な女の姿であった。
「アッ、お母さん」
新一はそれと知ると飛びついて行って、観音開きをあけ放ち、その女性を箪笥の外に助け出した。五十嵐老博士夫人は、自室の洋服箪笥にとじこめられていたのである。