후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかりのなかに
光の中に
金 史良
金 史良의 光の中に(ひかりのなかに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,411자 · 49화면
聞けば婆やの部屋で飯を貰って食べたことも一度ならずあったようである。私ははじめそんなに彼に注意を向けてはいなかった。だが或る晩彼が薄暗い婆やの部屋で飯をかき込んでいる様を見た時は、はっと驚いて立ち止ったのである。「へんだな」と私は自分に云った。だが私はどういう意味でそう云ったのか、はっきりはしなかった。そしてもう一度「へんだな」と呟いた。その恰好がどうも私には曰くがありそうでなかなか思い出せなかった。ちぢかんだ丸背にしろ、顔にしろ、口の恰好にしろ、箸の使いわけまでも。しまいには私は息苦しくなって黙ったまま彼の傍を離れて行った。だがその後というもの、私は彼のことをあまり気にしなくなった。その中に彼と私の間にはまことに奇妙な事件が一つ起ったのである。――
その頃私はこのS大学協会のレジデント(寄宿人)だった。ただ私の仕事といえば、そこの市民教育部で夜の二時間程英語を教えていればよかった。それでも場所が江東近くの工場街で、習いに来る人々が勤労者であるだけに、二時間の授業といっても骨が折れた。昼間へとへとに仕事で疲れている彼等であってみれば、余程こちらが緊張してかからない限り、みなはうつらうつらまどろんでしまうからである。