일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

いりえのほとり

入江のほとり

正宗 白鳥

正宗 白鳥의 入江のほとり(いりえのほとり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 25,430자 · 50화면

아오조라 문고

「さあ」才次は父の言葉は空々しく受けて、「一軒の家の災難はどんなことで湧いてこんとも限らん。今夜にしても、もう十分遅う気がついたら取返しがつかなんだのじゃ」

皆なの言葉が止切れたところへ、時計が一時を打った。寒そうに風が音を立てている。父は手燭を点けて部屋部屋を見廻って自分の寝室へ入った。

勝代は焼跡の隣で眠るのが厭さに、いつまでも炬燵の側にて仮睡をしだした。兄二人が最後まで話に耽っていたが、そこへ辰男は忍足で下りてきて、便所へ行くが早いかすぐに階子段を上った。

「まだ起きとるんか」と、才次は声を掛けた。気にかかったので、手燭を点けて見に行ったが、辰男は焼跡の隅っこの畳に夜着を被って寝ていた。

「栄さんの室にいっしょに寝たらいいじゃないか」と柔しく説いたが、

「わしはここでええ」と言って、辰男は枕を直して目を閉じた。

闇の中に目を閉じていても、辰男は絶えず周囲の汚れた焼跡を頭に描き鼻で嗅いでいた。ぐちゃぐちゃになっている書物や帳面を日に乾さねばならぬと思ったり、何と何とが焼け失せたか検べてみなければならぬと思ったりしたが、このまま塵屑にしてしまいたい気もした。