후리가나로 읽는 일본 고전
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
国枝 史郎의 八ヶ嶽の魔神(やつがたけのまじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,664자 · 323화면
手に松明を持っている。
騒がしかった境内が一時に森然と静かになった。群集は左右に身を開いてその行列を迎え入れた。行列は粛々と歩いて行く。神殿の前で立ち止まる。ギーと神殿の戸が開く。と、杉右衛門と桐五郎とがシズシズと階段を上って行く。
桐五郎の持っている松明が、内陣の奥でチラチラと火花を散らして燃えているのが神秘めいて厳かである。
ギーとまたも軋り音がした。
群集はにわかに緊張した。神聖の幕屋がひらかれたからだ。群集の眼は一斉に内陣の奥へ注がれた。突然叫び声が響いて来た。内陣の奥から響いたのである。ザワザワと群集はざわめき出した。
その群集の眼前へ杉右衛門と桐五郎とが飛び出して来た。
「恐ろしい事じゃ! 勿体ない事じゃ!」
杉右衛門が、嗄声で叫んだものである。
「宗介天狗は裸身でござる!」
桐五郎が続いて叫んだ。二人ながらガタガタ顫えている。そしてその顔は蒼白である。
群集は一刹那静かであった。思いもよらない出来事のために物を云うことさえ出来なかったのだ。
が、次の瞬間には恐ろしい混乱が勃発した。彼らは口々に叫び出した。
二一
ある者はこれを神罰だと云った。