일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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はちがつみっかのゆめ

八月三日の夢

中谷 宇吉郎

中谷 宇吉郎의 八月三日の夢(はちがつみっかのゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,827자 · 12화면

아오조라 문고

北国の夏の夜明けは静かである。人のいない研究所は透明な空気の中に沈んでいる。音も無く、動きも無い、この夏の夜明けの一時は、すべての物が水底に沈んだように、薄水色の光を帯びている。

机に向うと、書きかけのフルスカップにもその光がある。六月以来、北海道にも頻々と空襲があって、今日なども、もう二時間もすると、また第一回の警戒警報が鳴ることであろう。冬はニセコ、夏は苫小牧と、野外の仕事に追われていると、札幌の研究室での比較的静かな生活は、自分にとっては大切な時である。春以来事情の許す限り、この研究室で泊ることにしていたので、大分こういう生活にも馴れた。しかし今朝のような妙な夢を見たのは、初めてである。もう足かけ二年つづいている戦時研究の連続した緊張に、自分の頭も大分疲れたのであろう。

フルスカップの余白に細々と書き込まれた夢の抜書を読みながら、当時の切迫した気持を思い返してみると、それも夏の夜の夢であったような気がする。マッカーサー司令部への報告を書くために、調べ直している当時の実験報告の片隅に、この夢の覚書があったことも、やがては一場の夢として思い返される日もあるであろう。