후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ふゆ
冬
芥川 竜之介의 冬(ふゆ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,723자 · 12화면
従兄はこの窓の向うに、――光の乏しい硝子窓の向うに円まると肥った顔を出した。しかし存外変っていないことは幾分か僕を力丈夫にした。僕等は感傷主義を交えずに手短かに用事を話し合った。が、僕の右隣りには兄に会いに来たらしい十六七の女が一人とめどなしに泣き声を洩らしていた。僕は従兄と話しながら、この右隣りの泣き声に気をとめない訣には行かなかった。
「今度のことは全然冤罪ですから、どうか皆さんにそう言って下さい。」
従兄は切り口上にこう言ったりした。僕は従兄を見つめたまま、この言葉には何とも答えなかった。しかし何とも答えなかったことはそれ自身僕に息苦しさを与えない訣には行かなかった。現に僕の左隣りには斑らに頭の禿げた老人が一人やはり半月形の窓越しに息子らしい男にこう言っていた。
「会わずにひとりでいる時にはいろいろのことを思い出すのだが、どうも会うとなると忘れてしまってな。」
僕は面会室の外へ出た時、何か従兄にすまなかったように感じた。が、それは僕等同志の連帯責任であるようにも感じた。僕はまた看守に案内され、寒さの身にしみる刑務所の廊下を大股に玄関へ歩いて行った。