후리가나로 읽는 일본 고전
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ふゆのうみ
冬の海
宮本 百合子
宮本 百合子의 冬の海(ふゆのうみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 1,933자 · 4화면
海の面は、此処の様に、晴るい色ではなく、まるで黒い様な色をいつでもして居る。
目をさえぎるものとしては何にもない。
大島や伊豆に通う蒸気船の、ボボー、ボボッボーと云うめ入る様な汽笛がその黒い波面を渡って来る。
酒匂河の蛇籠に入れる石をひろいに来て居る老人だの小供だのの影が、ポツリポツリと見える。
病人でもなくて、遊びに来るものはめったにない。
それだけ静かである。
自然で、俗気のみじんもない、どうとも云われずどっしりと人にせまって来る気持を持って居る小田原の名の海は、江の島附近の、のどかで快いとは云いながら軽々しい様子とまるで違う。
それで又、北国の名の海を見たら又小田原の海は軽々しい様子に見えるだろう。
何にしろ江の島附近では、この海の様子が丁度よく、小田原には、あれで丁度いい様に、四辺の景色とつり合って海も変化する――と云うよりは、海の様子によって、四辺の景色が変化するものであると見える。