후리가나로 읽는 일본 고전
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わかれたるつまにおくるてがみ
別れたる妻に送る手紙
近松 秋江
近松 秋江의 別れたる妻に送る手紙(わかれたるつまにおくるてがみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,985자 · 103화면
と言いながら、傍に寄って行くと、「あはゝゝゝ暫くねえ! 何うしていて?」と、向からも寄り添うて来る。
其処の火灯で、夜眼にも、今宵は、紅をさした脣をだらしなく開けて、此方を仰くようにして笑っているのが分る、私は外套の胸を、女の胸に押付けるようにして、
「何うしていたかッて? ……電話で話した通りじゃないかッ……人に入らぬ心配さして!」
女は「あはゝゝゝ」と笑ってばかしいる。
「おい! 菊水というのは何処だい?」
「あなたあんなに言っても分らないの? 直ぐ其処を突き当って、一寸右に向くと、左手に狭い横町があるから、それを入って行くと直き分ってよ。……その横町の入口に、幾個も軒灯が出ているから、その内に菊水と書いたのもありますよ。よく目を明けて御覧なさい! ……先刻、私、お場から帰りに寄って、あなたが来るから、座敷を空けて置くように、よくそう言って置いたから……二畳の小さい好い室があるから、早く其室へ行って待っていらっしゃい。私、直ぐ後から行くから。」と嬉々としている。
「そうか。じゃ直ぐお出で! ……畜生! 直ぐ来ないと承知しないぞッ!」と、私は一つ睨んで置いて、菊水に行った。