일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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わかれのじ

別れの辞

豊島 与志雄

豊島 与志雄의 別れの辞(わかれのじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,330자 · 37화면

아오조라 문고

馴染の家には不義理が重ってるという殊勝な遠慮は多少あったかも知れないが、然し酒飲みの足取りというものは、そんなことにさほど気兼ねするものではないし、島村はまだそれほど窮迫してもいなかった筈だ。つまり、島村は従来の軌道からそれて、私達の間から姿を消すことがあって、それは酔っ払いの性癖に反するものであり、彼の生活に何か異変があることを暗示するものであった。だから、あの晩の奇怪な行為も突発的なものではない、と私は思うのである。

その晩、私達は「笹本」で飲んでいた。これは、一寸した小料理屋で、表よりに、長卓に腰掛の並んでる土間があり、奥に、畳じきの小さな室が二つあって、料理も酒も相当によく、芸者づれの客なども時折ある家だった。私達は古くからの馴染みで、一人でぶらりと出かけていっても、大抵仲間の誰かに出逢った。その晩も、長尾と大西と宮崎と私と、四人が落合った。

ところで、その晩のことなのだが、一体、飲み仲間というものは、ひどく親しくもあればまた疎遠でもあって、お互に赤裸々にぶつかり合うこともあり、仮面で押し通すこともあり、而もそれがいろいろ交錯するので、その間の真相はなかなか捉え難い。