후리가나로 읽는 일본 고전
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
佐々木 邦의 勝ち運負け運(かちうんまけうん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 119,262자 · 243화면
市※さん夫婦が鄭重にお礼を述べた。僕も菊太郎君も親父達は苦手だ。丸尾さんは僕の店の番頭で、高野君はその友人だから、この二人とも遠慮がある。
「何うですか? 一向弾みませんね」
と僕の親父は斡旋の積りだったが、丸尾さんは僕の耳に口を寄せて、
「これは若いもの同志で『叶』へ持ち込んで貰う方が宜かったです」
と囁いた。
「日を改めて二次会をやりましょう」
「会費持ち出しでも、その方が気楽ですよ」
「何ですか?」
と高野君が聞き耳を立てた。
「君は一つ何うだね?」
「何を?」
「例の一件さ。市※さんへも嫌疑をかけているんだから、こゝで一つ頑張って見給え」
と丸尾さんが吹聴するように言った。
「何ですか? 高野さん」
と市※さんが訊いた。
「いや。何でもありません」
「無礼講ですから御遠慮なく」
「はあ」
「高野君、やり給え」
と僕も促した。
「それじゃ申上げます。市※さんの御主人、御当家の御縁談は芽出度く纒まりましたが、そのドサクサ紛れに大きな損をした人間がこゝに一人ございます」
と高野君がやり出した。
「何方ですか?」
「私です」
「何うなすったんですか?」
「矢田さんは年来の得意先でしたが、昨今急に御註文が絶えてしまいました」